2007年2月7日水曜日

当科の診療コンセプト

当科では多専門職によるチーム医療を基本にして
神経難病患者様の在宅療養を支援することを目標とし
以下のコンセプトに基づく診療を行っております。

1.神経難病患者は、医療行為だけでは多くの問題は解決できない ため、心理的
  社会的サポートを固めるべく多職種間でのチーム 医療を進めていく。

2.初期診療から病状の進行過程に関わる事で、患者さんの人間性や心理状態を
  把握し、メンタルサポート・リハビリテーションを通してADLやQOLの向上に
  努める。

3.可能な限り在宅への復帰を目指し、家族と一体になったサポート体制を構築す  る。

4.在宅診療を中心とした長期療養を行いながら可能な限り末期まで診療する。

5.介護者の負担軽減も考えたレスパイトケアやメンタルサポートを推進する。

6.医療スタッフへの過剰負担の軽減に努め無理のないサポート体制を推進する

レスパイトケア:患者様を一時的に病院に受け入れて、家族などの介護者に一時的な解放を与えると同時に患者様に必要なケアを提供すること。


当院での神経難病患者の診療の流れ
1.大学病院や基幹病院、近隣の病院からの紹介を受けた場合、ソーシャルワーカー(MSW)・医師により対応し、受診の調整を行います。

2.その後、本人・家族(場合によっては家族のみ)に受診していただきます。
診察および医師・病棟看護師長・MSWを交えた面接を行い、この最初の面接過程で将来的な方向性を十分話し合います。面接後、病院見学をしていただきます。

3.入院後は、治療・リハビリテーション・メンタルケアおよびMSWによる退院後施設、訪問看護ステーション・往診医の確保を行い、さらに家屋調査による在宅療養環境の改善を行います。

4.退院後は、プライマリケア、リハビリやレスパイトケアのための入院などを交えながら在宅療養を支えていきます。