4/24(土)14:00~16:00
吉塚中小企業振興センターにて
第3回 福岡神経難病ケア研究会が開催
特別講演は、「神経難病における呼吸ケア」
小森哲夫先生(国立病院機構箱根病院 特命副院長)
非常にためになる呼吸リハの話でした。
一般演題として当院 リハビリ科科長 北野晃祐より
「レスパイトケア期間の 筋萎縮性側索硬化症患者に対する 呼吸リハビリテーション効果」
~呼吸機能と自律神経系機能を指標として~
を発表させていただきました。
北野晃祐リハビリ科科長は、小森先生の難治性疾患克服研究事業「特定疾患患者の生活の質(QOL)の向上に関する研究」班 のリハビリテーションワーキンググループのコアメンバーとして頑張らせていただいております。
2010年4月30日金曜日
2010年1月17日日曜日
JALSA 1月号
日本ALS協会機関紙 JALSA 2010年1月号に当院の取り組みが紹介されました。
JALSA 79号 P6-7 2010年
「ALS 患者さんの在宅療養をいかに支えていくか」
‐レスパイト入院を中心とした病院主導による総合的在宅サポート体制の構築‐
医療法人財団華林会村上華林堂病院副院長・神経内科部長菊池仁志
ALS 患者さんの診療は、そのケアの困難さより、一般病院では対応困難であるため、従来は国立療養所などの公的機関により長期療養という形で支えられてきました。しかしながら現在、国立療養所は統廃合により減少の傾向にあり、実際にALS 患者さんを支えていく民間病院の役割が求められてきています。ただ、民間病院では、神経内科専門医の配置は十分ではなく、専門性の高い神経難病診療を十分にできる施設は限られており、さらに、病状の進行に伴う濃厚な看護が必要なため、看護スタッフの疲弊が生じ、長期的な入院療養は困難となります。そのため、多くのALS患者・家族は行き場を失い、在宅での過重な療養を強いられることとなります。そのような患者・家族を救済するためには、在宅での家族介護負担の軽減や患者さんの健康管理のために短期的に入院してもらうレスパイト入院を活用したサポート体制が必要となります。そこで当院では、平成18 年12 月よりALS を中心とした本格的な神経難病診療に取り組み、ALS 患者さんの在宅療養を長期的に支えるための総合的サポートシステムの構築を始めました。当院は福岡県福岡市西区に位置し、病床数160 床(一般病床88 床、亜急性病床16 床、障害者施設等一般病床36 床、ホスピス20 床)の内科・外科・眼科・整形外科を中心とする総合病院です。神経内科に関しては、神経内科常勤医3 名および非常勤1 名の体制で、市内に長期療養型の国立病院機構が存在しないため、主に大学病院などの基幹病院からの神経難病患者の受け皿としての役割を担っております。当院の神経難病診療指針としては、1.神経難病患者は、医療行為だけでは多くの問題は解決できないため、心理的・社会的サポートを固めるべく多職種間でのチーム医療を進めていく。2.初期診療から病状の進行過程に関わる事で、患者さんの人間性や心理状態を把握し、メンタルサポート・リハビリテーションを通してADL やQOL の向上に努める。3.可能な限り在宅への復帰を目指し、家族と一体になったサポート体制を構築する。4.在宅診療を中心とした長期療養を行いながら可能な限り末期まで診療する。5.介護者の負担軽減も考えたレスパイトケアやメンタルサポートを推進する。6.医療スタッフへの過剰負担の軽減に努め無理のないサポート体制を推進する。以上のことを基本とし、神経難病病棟の医師、看護師、リハビリスタッフ、MSW、臨床心理士、栄養士、薬剤師ならびに、訪問診療医(神経内科専門医・内科医)および在宅難病コーディネーター、ケアマネージャー、訪問看護師を中心とするチーム体制を通して、対症療法、リハビリテーション、心理サポートを中心とした効率的な診療を在宅・入院を通して行っております。また、遠方にお住まいの方に関しても、他施設の往診医・訪問看護ステーションとの連携体制をとってサポートしております(図1)。レスパイト入院に関しては、平成19 年5 月より在宅診療部を立ち上げ、レスパイト入院のシステム化を開始いたしました。そこで、神経難病担当医師、神経難病担当医療相談員、神経難病病棟師長、在宅難病コーディネーターが中心となって在宅診療部と神経難病病棟とを連携し、全入院患者に対して患者ごとに在宅療養と入院診療を包括的に管理することで、ALS を中心とする数多くの在宅神経難病患者さんの受け入れが可能となりました。その実績としては、平成19 年7 月より平成21年9 月までの約2 年間で、総数68 名、延べ721 回、月平均27 名の患者さんが神経難病病棟へのレスパイト入院を行っております。特にALS に関しては、当院に関わっている約70 名のALS 患者さんの内、30 名、延べ268回のレスパイト入院を行っております。その他の神経難病に関しては、パーキンソン病17名(延べ236 回)、多系統萎縮症9 名(延べ83 回)、脊髄小脳変性症3 名(延べ31 回)、多発性硬化症2 名(延べ33 回)、その他8 名(延べ70 回)であり、やはりALS 患者さんのレスパイト入院がいかに必要とされているかが分かります。また、当院在宅診療部では、本支援システムを通して、平成19 年5 月より平成21 年9 月までに神経難病患者22名、内ALS 14 名と数多くの在宅ALS 患者さんの診療ができるようになりました。
当院では、大学病院などの基幹病院と連携し、できるだけ早い段階でALS 患者さんを紹介していただくようにしていただいております。そして、病初期から在宅診療を基盤とした計画的レスパイト入院を繰り返すことで、患者・家族との信頼関係が構築されるとともに、家族も診療スタッフの一員として参加しているという意識を持てるようになります。特に、レスパイト入院期間に関しては、重症度に応じて2 週間から1ヶ月の入院、最低1ヶ月以上の在宅療養というサイクルを繰り返すことで、介護者であるご家族と病棟スタッフで介護負担を分担していきます(図2)。そして、あらかじめ入・退院日を決めることで、患者・家族が病院に支えられているという安心感を持ち、ご家族が計画的に休息できるようになります。さらに、重症の患者さんが集中しないように入院計画を組むことで、医療スタッフの負担軽減が図れ、数多くの神経難病患者さんを看ることができます。レスパイト入院中は、患者さんの全身状態の管理、リハビリテーション(在宅での生活を目標として、リハビリテーションスタッフが患者さんの家屋調査を行い、家の構造に基づいたリハビリテーションを推進します)、メンタルサポート(カウンセリングや家族療法など)、胃ろう造設、NIPPV の導入、気管切開、人工呼吸器の装着、療養環境の調整などを行うことで、長期的な在宅療養に対応していきます。また、在宅での急な病状悪化の際も、神経難病病棟で積極的に入院を受け入れ、コミュニケーションが困難な患者さんにも、日頃からレスパイト入院で接している病棟スタッフにより、迅速な対応ができるようにしております。レスパイト入院型の病棟の問題点としては、ALS 患者さんの長期受け入れが困難であることが挙げられますが、将来的に在宅療養が困難となる可能性がある患者さんに対しては、早い段階から長期療養病院と併診という形をとり、柔軟な対応ができるようにしています。
病院主導による計画的レスパイト入院を軸とした在宅神経難病患者支援体制を構築することで、ALS 患者さんを中心としたより多くの神経難病患者・家族の救済が可能となりました。当院での試みが、全国のALS 患者さんの救済の一助になれば幸いです。

JALSA 79号 P6-7 2010年
「ALS 患者さんの在宅療養をいかに支えていくか」
‐レスパイト入院を中心とした病院主導による総合的在宅サポート体制の構築‐
医療法人財団華林会村上華林堂病院副院長・神経内科部長菊池仁志
ALS 患者さんの診療は、そのケアの困難さより、一般病院では対応困難であるため、従来は国立療養所などの公的機関により長期療養という形で支えられてきました。しかしながら現在、国立療養所は統廃合により減少の傾向にあり、実際にALS 患者さんを支えていく民間病院の役割が求められてきています。ただ、民間病院では、神経内科専門医の配置は十分ではなく、専門性の高い神経難病診療を十分にできる施設は限られており、さらに、病状の進行に伴う濃厚な看護が必要なため、看護スタッフの疲弊が生じ、長期的な入院療養は困難となります。そのため、多くのALS患者・家族は行き場を失い、在宅での過重な療養を強いられることとなります。そのような患者・家族を救済するためには、在宅での家族介護負担の軽減や患者さんの健康管理のために短期的に入院してもらうレスパイト入院を活用したサポート体制が必要となります。そこで当院では、平成18 年12 月よりALS を中心とした本格的な神経難病診療に取り組み、ALS 患者さんの在宅療養を長期的に支えるための総合的サポートシステムの構築を始めました。当院は福岡県福岡市西区に位置し、病床数160 床(一般病床88 床、亜急性病床16 床、障害者施設等一般病床36 床、ホスピス20 床)の内科・外科・眼科・整形外科を中心とする総合病院です。神経内科に関しては、神経内科常勤医3 名および非常勤1 名の体制で、市内に長期療養型の国立病院機構が存在しないため、主に大学病院などの基幹病院からの神経難病患者の受け皿としての役割を担っております。当院の神経難病診療指針としては、1.神経難病患者は、医療行為だけでは多くの問題は解決できないため、心理的・社会的サポートを固めるべく多職種間でのチーム医療を進めていく。2.初期診療から病状の進行過程に関わる事で、患者さんの人間性や心理状態を把握し、メンタルサポート・リハビリテーションを通してADL やQOL の向上に努める。3.可能な限り在宅への復帰を目指し、家族と一体になったサポート体制を構築する。4.在宅診療を中心とした長期療養を行いながら可能な限り末期まで診療する。5.介護者の負担軽減も考えたレスパイトケアやメンタルサポートを推進する。6.医療スタッフへの過剰負担の軽減に努め無理のないサポート体制を推進する。以上のことを基本とし、神経難病病棟の医師、看護師、リハビリスタッフ、MSW、臨床心理士、栄養士、薬剤師ならびに、訪問診療医(神経内科専門医・内科医)および在宅難病コーディネーター、ケアマネージャー、訪問看護師を中心とするチーム体制を通して、対症療法、リハビリテーション、心理サポートを中心とした効率的な診療を在宅・入院を通して行っております。また、遠方にお住まいの方に関しても、他施設の往診医・訪問看護ステーションとの連携体制をとってサポートしております(図1)。レスパイト入院に関しては、平成19 年5 月より在宅診療部を立ち上げ、レスパイト入院のシステム化を開始いたしました。そこで、神経難病担当医師、神経難病担当医療相談員、神経難病病棟師長、在宅難病コーディネーターが中心となって在宅診療部と神経難病病棟とを連携し、全入院患者に対して患者ごとに在宅療養と入院診療を包括的に管理することで、ALS を中心とする数多くの在宅神経難病患者さんの受け入れが可能となりました。その実績としては、平成19 年7 月より平成21年9 月までの約2 年間で、総数68 名、延べ721 回、月平均27 名の患者さんが神経難病病棟へのレスパイト入院を行っております。特にALS に関しては、当院に関わっている約70 名のALS 患者さんの内、30 名、延べ268回のレスパイト入院を行っております。その他の神経難病に関しては、パーキンソン病17名(延べ236 回)、多系統萎縮症9 名(延べ83 回)、脊髄小脳変性症3 名(延べ31 回)、多発性硬化症2 名(延べ33 回)、その他8 名(延べ70 回)であり、やはりALS 患者さんのレスパイト入院がいかに必要とされているかが分かります。また、当院在宅診療部では、本支援システムを通して、平成19 年5 月より平成21 年9 月までに神経難病患者22名、内ALS 14 名と数多くの在宅ALS 患者さんの診療ができるようになりました。
当院では、大学病院などの基幹病院と連携し、できるだけ早い段階でALS 患者さんを紹介していただくようにしていただいております。そして、病初期から在宅診療を基盤とした計画的レスパイト入院を繰り返すことで、患者・家族との信頼関係が構築されるとともに、家族も診療スタッフの一員として参加しているという意識を持てるようになります。特に、レスパイト入院期間に関しては、重症度に応じて2 週間から1ヶ月の入院、最低1ヶ月以上の在宅療養というサイクルを繰り返すことで、介護者であるご家族と病棟スタッフで介護負担を分担していきます(図2)。そして、あらかじめ入・退院日を決めることで、患者・家族が病院に支えられているという安心感を持ち、ご家族が計画的に休息できるようになります。さらに、重症の患者さんが集中しないように入院計画を組むことで、医療スタッフの負担軽減が図れ、数多くの神経難病患者さんを看ることができます。レスパイト入院中は、患者さんの全身状態の管理、リハビリテーション(在宅での生活を目標として、リハビリテーションスタッフが患者さんの家屋調査を行い、家の構造に基づいたリハビリテーションを推進します)、メンタルサポート(カウンセリングや家族療法など)、胃ろう造設、NIPPV の導入、気管切開、人工呼吸器の装着、療養環境の調整などを行うことで、長期的な在宅療養に対応していきます。また、在宅での急な病状悪化の際も、神経難病病棟で積極的に入院を受け入れ、コミュニケーションが困難な患者さんにも、日頃からレスパイト入院で接している病棟スタッフにより、迅速な対応ができるようにしております。レスパイト入院型の病棟の問題点としては、ALS 患者さんの長期受け入れが困難であることが挙げられますが、将来的に在宅療養が困難となる可能性がある患者さんに対しては、早い段階から長期療養病院と併診という形をとり、柔軟な対応ができるようにしています。
病院主導による計画的レスパイト入院を軸とした在宅神経難病患者支援体制を構築することで、ALS 患者さんを中心としたより多くの神経難病患者・家族の救済が可能となりました。当院での試みが、全国のALS 患者さんの救済の一助になれば幸いです。

2010年1月8日金曜日
廃用身
老人介護をモチーフにした小説は多いですが、久坂部羊の「廃用身」は異色で考えさせられます。
脳梗塞などで麻痺し、回復困難な手足を切断することで、体が軽くなり、介護負担軽減が図れ、本人のQOLも向上する。排泄処置の困難さを軽減するためにストーマを作る・・・
「廃用身」 Amazonより・・廃用身とは、麻痺して動かず回復しない手足をいう。漆原医師の究極の医療「Aケア」とはそれらを切断することだった・・「廃用身」とは、脳梗塞などの麻痺で動かなくなり、しかも回復の見込みのない手足のことをいう医学用語である。医師・漆原糾は、神戸で老人医療にあたっていた。心身ともに不自由な生活を送る老人たちと日々、接する彼は、“より良い介護とは何か”をいつも思い悩みながら、やがて画期的な療法「Aケア」を思いつく。漆原が医学的な効果を信じて老人患者に勧めるそれは、動かなくなった廃用身を切断(Amputation)するものだった。患者たちの同意を得て、つぎつぎに実践する漆原。が、やがてそれをマスコミがかぎつけ、当然、残酷でスキャンダラスな「老人虐待の大事件」と報道する。はたして漆原は悪魔なのか?それとも医療と老人と介護者に福音をもたらす奇跡の使者なのか?人間の誠実と残酷、理性と醜悪、情熱と逸脱を、迫真のリアリティで描き切った超問題作。******
脳梗塞などで麻痺し、回復困難な手足を切断することで、体が軽くなり、介護負担軽減が図れ、本人のQOLも向上する。排泄処置の困難さを軽減するためにストーマを作る・・・
「廃用身」 Amazonより・・廃用身とは、麻痺して動かず回復しない手足をいう。漆原医師の究極の医療「Aケア」とはそれらを切断することだった・・「廃用身」とは、脳梗塞などの麻痺で動かなくなり、しかも回復の見込みのない手足のことをいう医学用語である。医師・漆原糾は、神戸で老人医療にあたっていた。心身ともに不自由な生活を送る老人たちと日々、接する彼は、“より良い介護とは何か”をいつも思い悩みながら、やがて画期的な療法「Aケア」を思いつく。漆原が医学的な効果を信じて老人患者に勧めるそれは、動かなくなった廃用身を切断(Amputation)するものだった。患者たちの同意を得て、つぎつぎに実践する漆原。が、やがてそれをマスコミがかぎつけ、当然、残酷でスキャンダラスな「老人虐待の大事件」と報道する。はたして漆原は悪魔なのか?それとも医療と老人と介護者に福音をもたらす奇跡の使者なのか?人間の誠実と残酷、理性と醜悪、情熱と逸脱を、迫真のリアリティで描き切った超問題作。******
2010年1月1日金曜日
2009年12月22日火曜日
在宅重症難病患者への地域ケア研修会
平成21年12月20日佐賀県で 「在宅重症難病患者への地域ケア研修会」 にて講演させていただきました。
当日は、北里大学神経内科講師の荻野美恵子先生とともに「レスパイト入院」のお話をさせていただきました。今後佐賀地区で在宅神経難病患者さんの救済のための支援体制を確立していく試みの一環でありました。在宅神経難病患者救済には、地域によって行政の果たす役割が大きく異なっていると思いますが、佐賀県の場合も今後行政の支援が重要になっていくと思います。100名ほどの参加者で、現場の先生からの活発な意見がでて、熱心な姿勢が感じられました。
****************************************
佐賀中部在宅重症難病患者への地域ケア研修会
主催 佐賀中部重症難病患者地域ケア・システムネットワーク会議
佐賀中部保健福祉事務所
共催 財団法人 地域社会振興財団
後援 自治医科大学
日時 平成21年12月20日(日曜日)
12時35分~16時50分 (12時00分~受付)
場所 佐賀市保健福祉会館(愛称:ほほえみ館)
内容
(1)講演(1)「在宅人工呼吸療法とレスパイト入院について」
北里大学医学部神経内科学講師 荻野 美恵子医師
(2)「レスパイト入院-在宅神経難病患者・家族の救済のために」
村上華林堂病院 副院長・神経内科部長 菊池 仁志医師
座長 おそえがわ脳神経内科 小副川学院長
(2)パネルディスカッション
パネリスト
荻野 美恵子医師(北里大学医学部神経内科学)
菊池 仁志医師(村上華林堂病院副院長・神経内科部長)
北野 晃祐理学療法士(村上華林堂病院リハビリ科長)
雪竹 基弘医師(佐賀大学医学部附属病院神経内科講師)
片桐 都茂子看護師(NPO法人訪問看護ステーション陽だまり所長)
コーディネーター
原 英夫医師(佐賀大学医学部神経内科診療教授)
当日は、北里大学神経内科講師の荻野美恵子先生とともに「レスパイト入院」のお話をさせていただきました。今後佐賀地区で在宅神経難病患者さんの救済のための支援体制を確立していく試みの一環でありました。在宅神経難病患者救済には、地域によって行政の果たす役割が大きく異なっていると思いますが、佐賀県の場合も今後行政の支援が重要になっていくと思います。100名ほどの参加者で、現場の先生からの活発な意見がでて、熱心な姿勢が感じられました。
****************************************
佐賀中部在宅重症難病患者への地域ケア研修会
主催 佐賀中部重症難病患者地域ケア・システムネットワーク会議
佐賀中部保健福祉事務所
共催 財団法人 地域社会振興財団
後援 自治医科大学
日時 平成21年12月20日(日曜日)
12時35分~16時50分 (12時00分~受付)
場所 佐賀市保健福祉会館(愛称:ほほえみ館)
内容
(1)講演(1)「在宅人工呼吸療法とレスパイト入院について」
北里大学医学部神経内科学講師 荻野 美恵子医師
(2)「レスパイト入院-在宅神経難病患者・家族の救済のために」
村上華林堂病院 副院長・神経内科部長 菊池 仁志医師
座長 おそえがわ脳神経内科 小副川学院長
(2)パネルディスカッション
パネリスト
荻野 美恵子医師(北里大学医学部神経内科学)
菊池 仁志医師(村上華林堂病院副院長・神経内科部長)
北野 晃祐理学療法士(村上華林堂病院リハビリ科長)
雪竹 基弘医師(佐賀大学医学部附属病院神経内科講師)
片桐 都茂子看護師(NPO法人訪問看護ステーション陽だまり所長)
コーディネーター
原 英夫医師(佐賀大学医学部神経内科診療教授)
2009年10月17日土曜日
厚労省、難病に11疾患を追加 既定方針変更せず
厚労省、難病に11疾患を追加 既定方針変更せず
厚生労働省の山井和則政務官は16日、医療費の助成対象の難病に11疾患を追加すると発表した。2009年度補正予算で追加に必要な29億円が盛り込まれていたが、政権交代で執行されるかが焦点だった。助成対象の難病は計56になる。
追加するのは、間脳下垂体機能障害、家族性高コレステロール血症、脊髄性筋萎縮症、球脊髄性筋萎縮症、慢性炎症性脱髄性多発神経炎、肥大型心筋症、拘束型心筋症、ミトコンドリア病、リンパ脈管筋腫症、重症多形滲出性紅斑(急性期)、黄色靱帯骨化症。
厚労省は月内に都道府県に通知。今月1日以降の医療費について助成の対象とする。
国の難病対策では現在、治療法の開発や原因究明を進める「難治性疾患克服研究事業」の対象に130疾患を指定。このうち45疾患に医療費も助成している。今回の11疾患は克服研究事業の対象だが、患者団体の要望などを受け、助成対象に追加することにした。
2009/10/16 (共同通信)
厚生労働省の山井和則政務官は16日、医療費の助成対象の難病に11疾患を追加すると発表した。2009年度補正予算で追加に必要な29億円が盛り込まれていたが、政権交代で執行されるかが焦点だった。助成対象の難病は計56になる。
追加するのは、間脳下垂体機能障害、家族性高コレステロール血症、脊髄性筋萎縮症、球脊髄性筋萎縮症、慢性炎症性脱髄性多発神経炎、肥大型心筋症、拘束型心筋症、ミトコンドリア病、リンパ脈管筋腫症、重症多形滲出性紅斑(急性期)、黄色靱帯骨化症。
厚労省は月内に都道府県に通知。今月1日以降の医療費について助成の対象とする。
国の難病対策では現在、治療法の開発や原因究明を進める「難治性疾患克服研究事業」の対象に130疾患を指定。このうち45疾患に医療費も助成している。今回の11疾患は克服研究事業の対象だが、患者団体の要望などを受け、助成対象に追加することにした。
2009/10/16 (共同通信)
2009年10月9日金曜日
第6回 日本難病医療ネットワーク研究会
第6回 日本難病医療ネットワーク研究会が三重県で開催
今回は、三重大学看護学科基礎看護学の成田有吾教授の主催。
非常にまとまった会となっておりました。
当院よりの演題
1.当院における在宅神経難病患者支援体制
~計画的レスパイト入院システムの構築~
○原田幸子1 八島佐知1 深川知栄 2 橋本淳子3 橋本美加4 田代博史4、5 菊池仁志5
医療相談室1 看護部2 居宅介護支援事業所「かりん」3 在宅診療部4 神経内科5
【背景】神経難病患者は、入院受け入れ先が少ないのが現状であり、神経難病患者を抱えた家族は重い介護負担を強いられている。また、適切な相談先を見つけることやレスパイト入院先、あるいは救急時の搬入先が確保できずに介護破綻することも少なくない。したがって、神経難病患者・家族が無理の無い在宅療養を継続する為には病院を中心とした包括的な支援システムが必要であると考えられる。
【目的】村上華林堂病院では、H19年7月より神経難病担当MSWと障害者病棟の病棟師長によりレスパイト入院を計画・管理し、病院主導のレスパイト入院のシステム化を行った。レスパイト入院を完全にシステム化することにより、現在30名以上の在宅支援を行っている。本報告では、レスパイト入院のシステム化による神経難病患者の在宅療養支援の有効性を検証する。
【結果】H19年7月からH21年6月までのレスパイト入院患者状況
レスパイト入院疾患別利用者数 レスパイト入院利用のべ回数
ALS 27名 240回
パーキンソン病 14名 192回
多系統萎縮症 8名 68回
脊髄小脳変性症 3名 25回
多発性硬化症 2名 27回
その他特定疾患 3名 17回
その他 4名 48回
合計 58名 618回
中止 18名(内 死亡 10名 転院 8名)
6月30日現在実登録者数 42名
一ヶ月のレスパイト入院利用平均 26名
【結論】レスパイト入院を完全にシステム化し、入退院を病院主導で計画・管理することで、より多くの神経難病患者・家族の在宅支援が可能となる。よって、病院主導のレスパイト入院は、神経難病患者の在宅療養において有効であると言える。
2.神経難病診療における職種・施設間連携に関するアンケート調査
~ 患者情報共有によるよりよい連携を目指して ~
○北野晃祐1)、山本知佳1)、本田直也1)、深川知栄2)、田代博史3)、菊池仁志3)
1)村上華林堂病院 リハビリテーション科 2)同 看護部 3)同 神経内科
【背景】神経筋疾患患者の診療には、診断・レスパイト・長期入院など、病院機能に応じた患者受け入れ、転院などの際、施設間での医師・コメディカルによる多専門職種間での連携が必要となる。この連携で通常用いられる患者情報提供書の書式は、共通性に欠ける面があり、情報の共有化が十分できない場合もある。
【目的】多専門職種・施設間での神経筋疾患患者の連携に関する現状を把握するためにアンケート調査を実施し、さらに、それぞれが共通して使用する患者情報提供書に関する検討を行った。
【対象・方法】
福岡県内で神経内科医が常勤し、神経筋疾患患者を積極的に受け入れている3民間病院のスタッフ(医師、看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、ソーシャルワーカー、臨床心理士)78名に対し、アンケート調査を集合調査法にて実施した。調査内容は①職種②経験年数③神経筋疾患患者に係る経験年数④他施設との情報連携不足経験の有無⑤他職種との情報連携不足経験の有無⑥多職種・他施設共通の患者情報提供書様式の作成の必要性の有無⑦添書作成に際し重要と思われる項目の全7項目とした。①~③は自由記載、④~⑥は「はい」「いいえ」「分からない」の三者択一、⑦は「発症日」「重症度」「生化学検査結果」「ADL評価」「趣味」「キーパーソンの情報」「移動・移乗能力」「介助必要事項と方法」「性格」「コミュニケーション方法」「生きがい」「リスク管理」「現在残存する課題」「呼吸機能」「目標(看護・リハ)」「入院生活状況」「食事内容」「経過」「継続して欲しいこと」「具体的リハ内容」「残存機能評価結果(ROM‐T等)」「利用可能な制度」「介護支援事業所(ケアマネ)」「その他」の中で重要と思う項目をすべて選択可能とした。
【結果】回答は64名(医師4名,看護師25名,PT19名,OT11名,ST3名,MSW1名,臨床心理士1名)から得られ、回収率は82%だった。設問③は1年以上5年未満(79.7%)が大半を占めた。設問④は33(51.5%)設問⑤は47(73.4%)設問⑥は49(76.5%)と「はい」が最も高い割合を示した。設問⑦では、「コミュニケーション方法(82.8%)」「ADL評価(67.1%)」「キーパーソンの情報(64%)」「移動・移乗能力(64%)」「重症度(62.5%)」「介助方法(62.5%)」「発症日(60.9%)」「リスク管理(60.9%)」「呼吸機能(56.2%)」「現在残存する課題(51.5%)」の項目が回答の過半数を超えていた。職種別の特徴として看護師は、コミュニケーション方法(92%)キーパーソンの情報(84%)が、PTはコミュニケーション(78.9%)リスク管理(68.4%)が、OTはADL評価(100%)の項目が患者情報提供書に重要であると示された。
【考察】本アンケート調査では施設間・職種間ともに連携不足との認識が強く、実際の現場における医療連携の改善が必要である。患者情報提供書の書式は施設毎に異なる。記載する内容は連携施設でも統一性に欠け、本調査結果で、76.5%が多職種・多施設共通の患者情報提供書の必要性を感じており、必要情報の意思統一を図ることは重要と考えられた。患者情報提供書に重要な項目として「コミュニケーション方法」が最も高い割合を示した。これは、コミュニケーション確立が最も重要との医療スタッフの考えを示唆している。職種別の結果では、看護師は「キーパーソンの情報」、PTは「リスク管理」、OTは「ADL評価」が高い割合を示しており、各職種の患者への関わり方を強く表している。医療連携には、情報の共有化のため共通の書式が望ましい。現在、脳卒中を始め、様々な分野で施設間の連携パスが作成されている。今後、神経難病診療においても、施設間で診療・リハビリテーション・看護ケアなどに関する共通書式による連携パスの導入が望まれる。
今回は、三重大学看護学科基礎看護学の成田有吾教授の主催。
非常にまとまった会となっておりました。
当院よりの演題
1.当院における在宅神経難病患者支援体制
~計画的レスパイト入院システムの構築~
○原田幸子1 八島佐知1 深川知栄 2 橋本淳子3 橋本美加4 田代博史4、5 菊池仁志5
医療相談室1 看護部2 居宅介護支援事業所「かりん」3 在宅診療部4 神経内科5
【背景】神経難病患者は、入院受け入れ先が少ないのが現状であり、神経難病患者を抱えた家族は重い介護負担を強いられている。また、適切な相談先を見つけることやレスパイト入院先、あるいは救急時の搬入先が確保できずに介護破綻することも少なくない。したがって、神経難病患者・家族が無理の無い在宅療養を継続する為には病院を中心とした包括的な支援システムが必要であると考えられる。
【目的】村上華林堂病院では、H19年7月より神経難病担当MSWと障害者病棟の病棟師長によりレスパイト入院を計画・管理し、病院主導のレスパイト入院のシステム化を行った。レスパイト入院を完全にシステム化することにより、現在30名以上の在宅支援を行っている。本報告では、レスパイト入院のシステム化による神経難病患者の在宅療養支援の有効性を検証する。
【結果】H19年7月からH21年6月までのレスパイト入院患者状況
レスパイト入院疾患別利用者数 レスパイト入院利用のべ回数
ALS 27名 240回
パーキンソン病 14名 192回
多系統萎縮症 8名 68回
脊髄小脳変性症 3名 25回
多発性硬化症 2名 27回
その他特定疾患 3名 17回
その他 4名 48回
合計 58名 618回
中止 18名(内 死亡 10名 転院 8名)
6月30日現在実登録者数 42名
一ヶ月のレスパイト入院利用平均 26名
【結論】レスパイト入院を完全にシステム化し、入退院を病院主導で計画・管理することで、より多くの神経難病患者・家族の在宅支援が可能となる。よって、病院主導のレスパイト入院は、神経難病患者の在宅療養において有効であると言える。
2.神経難病診療における職種・施設間連携に関するアンケート調査
~ 患者情報共有によるよりよい連携を目指して ~
○北野晃祐1)、山本知佳1)、本田直也1)、深川知栄2)、田代博史3)、菊池仁志3)
1)村上華林堂病院 リハビリテーション科 2)同 看護部 3)同 神経内科
【背景】神経筋疾患患者の診療には、診断・レスパイト・長期入院など、病院機能に応じた患者受け入れ、転院などの際、施設間での医師・コメディカルによる多専門職種間での連携が必要となる。この連携で通常用いられる患者情報提供書の書式は、共通性に欠ける面があり、情報の共有化が十分できない場合もある。
【目的】多専門職種・施設間での神経筋疾患患者の連携に関する現状を把握するためにアンケート調査を実施し、さらに、それぞれが共通して使用する患者情報提供書に関する検討を行った。
【対象・方法】
福岡県内で神経内科医が常勤し、神経筋疾患患者を積極的に受け入れている3民間病院のスタッフ(医師、看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、ソーシャルワーカー、臨床心理士)78名に対し、アンケート調査を集合調査法にて実施した。調査内容は①職種②経験年数③神経筋疾患患者に係る経験年数④他施設との情報連携不足経験の有無⑤他職種との情報連携不足経験の有無⑥多職種・他施設共通の患者情報提供書様式の作成の必要性の有無⑦添書作成に際し重要と思われる項目の全7項目とした。①~③は自由記載、④~⑥は「はい」「いいえ」「分からない」の三者択一、⑦は「発症日」「重症度」「生化学検査結果」「ADL評価」「趣味」「キーパーソンの情報」「移動・移乗能力」「介助必要事項と方法」「性格」「コミュニケーション方法」「生きがい」「リスク管理」「現在残存する課題」「呼吸機能」「目標(看護・リハ)」「入院生活状況」「食事内容」「経過」「継続して欲しいこと」「具体的リハ内容」「残存機能評価結果(ROM‐T等)」「利用可能な制度」「介護支援事業所(ケアマネ)」「その他」の中で重要と思う項目をすべて選択可能とした。
【結果】回答は64名(医師4名,看護師25名,PT19名,OT11名,ST3名,MSW1名,臨床心理士1名)から得られ、回収率は82%だった。設問③は1年以上5年未満(79.7%)が大半を占めた。設問④は33(51.5%)設問⑤は47(73.4%)設問⑥は49(76.5%)と「はい」が最も高い割合を示した。設問⑦では、「コミュニケーション方法(82.8%)」「ADL評価(67.1%)」「キーパーソンの情報(64%)」「移動・移乗能力(64%)」「重症度(62.5%)」「介助方法(62.5%)」「発症日(60.9%)」「リスク管理(60.9%)」「呼吸機能(56.2%)」「現在残存する課題(51.5%)」の項目が回答の過半数を超えていた。職種別の特徴として看護師は、コミュニケーション方法(92%)キーパーソンの情報(84%)が、PTはコミュニケーション(78.9%)リスク管理(68.4%)が、OTはADL評価(100%)の項目が患者情報提供書に重要であると示された。
【考察】本アンケート調査では施設間・職種間ともに連携不足との認識が強く、実際の現場における医療連携の改善が必要である。患者情報提供書の書式は施設毎に異なる。記載する内容は連携施設でも統一性に欠け、本調査結果で、76.5%が多職種・多施設共通の患者情報提供書の必要性を感じており、必要情報の意思統一を図ることは重要と考えられた。患者情報提供書に重要な項目として「コミュニケーション方法」が最も高い割合を示した。これは、コミュニケーション確立が最も重要との医療スタッフの考えを示唆している。職種別の結果では、看護師は「キーパーソンの情報」、PTは「リスク管理」、OTは「ADL評価」が高い割合を示しており、各職種の患者への関わり方を強く表している。医療連携には、情報の共有化のため共通の書式が望ましい。現在、脳卒中を始め、様々な分野で施設間の連携パスが作成されている。今後、神経難病診療においても、施設間で診療・リハビリテーション・看護ケアなどに関する共通書式による連携パスの導入が望まれる。
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