2007年9月16日日曜日

ホスピタルレポート

「最新医療経営」 2007年10月号のホスピタルレポート 「神経難病診療への取り組み」のなかで当院神経内科の診療が紹介されました。

当科における2006年8月から2007年7月までの主な神経難病患者症例数は、パーキンソン関連疾患(パーキンソン病、進行性核上性麻痺、パーキンソン症候群)50例以上、ALS 37例、脊髄小脳変性症・多系統萎縮症 18例、多発性硬化症 3例、多発筋炎 3例、重症筋無力症 2例でありました。
今後もよりよい体制を作って行きたいと思います。

2007年9月15日土曜日

ナラティブアプローチ

難治性慢性疾患の患者さんに対する対応としては、治療だけでは片付けられない問題が多く、その患者本人のこれまでの人生の語りや現状に対する物語付けが重要になってきます。

ナラティヴと医療
江口 重幸 (著), 江口 重幸; 野村 直樹; 斎藤 清二 (編集)
医療という現状からナラティブアプローチを多角的にそれぞれの著者が解説しています。非常に分かり易い本です。

医療倫理学の方法―原則・手順・ナラティヴ
宮坂 道夫 (著)
医療倫理の観点から、倫理的考え方を原則論(倫理4原則)、手順論(Jonsen 4分割法など)、物語論(ナラティヴ)と3つに分けて、医療倫理4原則(自律尊重、無危害、恩恵、正義)に帰結する方法論を展開しています。この本は、ナラティブアプローチを用いた医療倫理的考察をする上で非常に参考になります。
宮坂道夫氏ホームページ

ナラティヴの臨床社会学
野口 裕二 (著)
社会学の立場から、現実は言葉と関係性で構成されるという考えに基づく社会構成主義などを通して、医療的な問題にも踏み込んだ内容の本です。

病いの語り―慢性の病いをめぐる臨床人類学
アーサー クラインマン (著), Arthur Kleinman (原著), 江口 重幸 (翻訳), 上野 豪志 (翻訳), 五木田 紳 (翻訳)
臨床人類学的考え方を通して、慢性的な疾患に対する、語りを通したアプローチを実際の症例を通して解説しています。かなり重厚な内容です。